Jumat, 03 Desember 2021

不死鳥のようによみがえるか 「破綻」のホテル、元従業員らが新会社 - 朝日新聞デジタル

和田翔太

 静岡県沼津市の淡島ホテルの旧運営会社「淡島ホテル(現AWH)」の破産手続きをめぐり、同ホテルの元従業員らが2日、沼津市内で会見を開いた。新会社を設立し、来年1月中旬以降の再開を目指して準備を進めていく方針を明らかにした。

 同ホテルをめぐっては、元運営会社の親会社社長ら5人が破産法違反の疑いで逮捕され、うち2人は先月上旬に同罪で起訴された。関係者の逮捕を受け、9月からは従業員の給与が支払われなくなるなどホテルの運営は事実上破綻(はたん)。ホテルは現在、臨時休館中で、先月末には従業員約80人が自主退職している。

 会見で、元支配人の杉森大樹さん(39)は「(元運営会社から)出所後に払うと言葉があった。一度は信じたけど裏切られた気持ちで悲しい。こんなことが世の中にあっていいのか」と悔しさをにじませた。

 会見では、杉森さんが代表取締役を務める新会社の設立を発表した。名前は「フェニックス」。どんな困難でも不死鳥のようによみがえり、笑顔を取り戻す決意を込めたという。

 現在、早期の再開に向けて体制を整え、運転資金の調達に奔走しているという。すでに数社からスポンサーになりたいとの声も上がっているという。まずは再開に向けてアルバイトやインターンの学生を活用するなどし、経費の削減に努める。

 杉森代表は「マイナスからのスタートだが、待っている宿泊者のために一刻も早く再開を目指し、スタッフを愛する淡島ホテルの職場に呼び戻す」と語った。(和田翔太)

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2021-12-03 06:00:00Z
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